全国的な天候不順の影響で愛媛県内の野菜の店頭価格が高騰している。春先からの高値基調は夏場に一服したのもつかの間。8月下旬以降の日照不足などで再び上昇に転じ、食欲の秋を迎えた家計を直撃している。
 松山市中央卸売市場の卸売業者「松山青果」(同市久万ノ台)によると、県内産主体のトマト、キュウリ、ピーマンなどは玉太りが進まず、例年比8割程度の入荷にとどまっている。
 仕入れ価格はキュウリで2倍近く、トマトも3割以上高値で推移。長野や東北など県外産が主体の白菜やキャベツ、レタスも品質低下や収量減で2~2.5倍程度に高騰しているという。
 今年は梅雨明け以降の猛暑で生育の遅れを挽回し7月20日ごろから入荷量は例年並みとなったが、8月下旬以降は日照不足と長雨、低温の影響で一転。松山青果野菜部の余田明典部長は「大半の野菜で入荷減が続いており、量の確保に気をもんでいる」と話す。